5年ぶりくらいに高校の顧問に挨拶

先日賛助で出た演奏会で、私が卒業した高校で顧問をされている方に、「(別の顧問の先生が気にしているから、)一度顔を出して挨拶するように」と言われたので、高校まで挨拶に行ってきました。
私が卒業した高校ですが、部員が50人程度に関わらず、顧問が5〜6人居るとのこと(多っ)。ちなみに私が知っている顧問の先生方は皆さん楽器を演奏できる方です。

校門チェック

学校に行ってみたら、なにやら校門のチェックが厳しくなっているし! 昔は誰でも中に入れた学校ですが、昨今の情勢もあり、受付で名前と目的を書かないと入れなくなってしまいました。
校門を入るとすぐに部員たちが練習しているのが見えてきました。金管の部員たちは今でも屋外で練習している様子。真夏も真冬も屋外での練習、ご苦労様です(私はクラリネットなので基本的には室内でしか練習したことがない)。ちなみに、ここで金管楽器を吹いている部員たちは、みんな男! 別にどっかの学校がそうであったように「ひな壇の上には、女性を上がらせない」という規則の学校ではなく、男子校なので。
校舎に入ると、こんどは木管の部員たちが練習していました。木管楽器は真夏や真冬でも室内に居れるから得ですよね。男子校なので、当然ながらフルートやクラリネットもみんな男! 当時はこれが普通の姿*1だったのですが、今では珍しく見えてしまうのは、私がヘンなジェンダーロールの概念に汚染されてしまったためでしょうか。

クラリネットの後輩を発見

部室に行ってみると、顧問の先生は誰も居ない代わりに、私よりもずっと若いOBが所要で訪れていたので、その子としばし歓談。聞くところによれば、彼もクラリネット吹きだとのこと。同じパートなのに全然知らないし、そもそも彼が口に出した「中1のときに教えてもらった高2の先輩」の名前すら知らないし(汗 時代の流れは速いものです。ちなみに彼が現役当時、学校に指導に来ていたクラリネットの先生は、音大に進学した私の後輩たちだったとのこと。
ちなみに彼は、私とおなじく西宮に住んでいるにも関わらず、なんと奈良県の市民バンドに入っているとのこと。大学が奈良県の方にあるとはいうものの、さすがに遠っ。 とりあえず「西宮にあるバンドは近くてエエで」と、何団体か薦めておきました。
彼の先輩のクラ吹きたちの多くはもうクラリネットを続けていないらしく、彼の上のクラ吹きでクラリネットを続けている人間と言えば、もう私が知っている世代近辺になるとのこと。他パートの人たちはけっこう楽器を続ける率が高いそうですが、私の上の学年を見てみても、昔からクラリネットって高校で辞める人が多いような気が。 そういった訳で、彼には同じクラ吹きとして頑張ってクラリネットを吹き続けて欲しいところです。

顧問の先生と談笑

そうこうしているうちに顧問の先生が登場、そしてしばし歓談。大学の吹奏楽界の話(こちらももう卒業して5年以上経つのに・・・)や、社会人の吹奏楽界の話で盛り上がりました。
「部員数が増えて良かったですね」と顧問に話したところ、部員数が多くても部の運営は大変だそうです。昔からあまり学校の楽器を持っていなかったクラブなので、今では楽器の数が全然足りていないそうで、基本的にはすぐ部員に自前の楽器を買わせているとのこと。私たちB♭クラリネットはまだ比較的安価な楽器なのですが、ホルンやバスクラ、バリサク、ダブルリードなどの子は大変だなぁ。
顧問の先生に「いまもクラリネットを吹いているの?」と聞かれ、「はい、アルトクラを吹いています」と答えると、微妙な顔をされてしまいました。。。 やっぱりアルトクラって微妙ですかって、そんなこと聞くまでもなく微妙ですが。
顧問の先生の話によると、今は金管よりも木管の方が上手く、中でもクラリネットが良い感じだとのこと。私が居た当時は金管が非常に上手く、われわれ木管(特にクラリネット)は端っこの方で小さくなっていた訳ですが。木管の方が上手いということは木管の人間として喜ばしいことですが、男子校なのに金管より木管の方が上手いって、なんだか微妙な気が。

ローズウッドのコントラバスクラ

少しだけ練習風景を覗いてみると、なにやら奥の方にバスクラをさらに巨大化したような楽器が! よく見てみればコントラバスクラリネットでした。しかもセルマー社製のローズウッド!! 聞けば定価250万円とのこと!!! どうやらアンサンブルコンテストのためにどっかから借りてきた楽器の様子。そういえば、私の高校生時代にも、ローズウッドのバスクラクランポン?のアルトクラをどっかから借りてきていましたし。っていうか、私にも楽器を貸してくれるところを紹介してください!
「凄い楽器だよね!」と奏者の子に声をかけたところ、どうやらサックスから拉致された子らしく、「こんな楽器吹きたくない、サックスを吹きたい。」と泣き言を言っていました。   ・・・。なんかアンコンやコンクールなどでよく見かける事例ですよね。なかなかクラリネットだけで8人を揃えるのは難しいので、数年前にクラ8で出てたときも、アルトクラ?とコントラバスクラ?の子はサックスパートから拉致してきた子を使っていたような気が。
「吹きたくなきゃ、俺に貸してくれ! ローズウッドのコントラバスクラなら、俺も大喜びで吹くぜ!*2」と言いたいところですが、そんな訳にもいかないので、頑張って吹いて貰えるよう、ヨイショしておきました。
「俺たちは○○という楽器を吹きたいからクラブに入っているのではなく、吹奏楽をやりたいからクラブに入っているのだ。○○という楽器を吹きたいなら、クラブではなく他でやれ!」から始まる吹奏楽部論を小一時間ほど語りそうな勢いですが、部活の現状を知らない部外者がこれを語るとただの痛い人だし、クラブに居て音楽を創る魅力よりもその楽器を吹く魅力の方が強ければ辞めるのを推奨しているだけという罠なので、パス。彼もきっと大人になれば自分でこの論を見いだし、理解してくれるだろうと思いつつ、帰路につきました。

*1:むしろ、女の子が楽器を吹いている姿が珍しかった

*2:世間でよく見かけるプラ管のコントラや金属製のコントラは絶対に嫌だけど