大阪市音楽団の演奏会に行ってきました

大阪市音楽団の定期演奏会に行ってきました。
この日の演奏会の曲目は下記の通り、

なお、この日の指揮者は秋山和慶氏でした。
曲目からある程度予想はしていましたが、ものすごい中高生率! 微笑みの国+マゼラン+ばらの騎士のコンボは強すぎます・・・
 
メリー・ウィドウ」「小鳥売り」「こうもり」と、続々と登場する鈴木英史氏のセレクションモノの中から、今回は1曲目として去年編曲されたレハールの「微笑みの国」が取り上げられました。
ちなみに微笑みの国のあらすじですが、実は今回の曲目解説ではじめて知りました。
微笑みの国 - Wikipedia
「微笑みの国」というから、てっきりタイの話かと思いきや、中国(清)のお話だそうで、「中国のウィーン駐在外交官がウィーンの伯爵令嬢に恋をするものの、ヨーロッパと中国の風習があまりにも異なっていたため、結局恋は実らなかった」という内容だそうです。
来年も全国各地で沢山の「微笑みの国」が演奏されるのでしょうか?
 
次は、広瀬勇人作曲の「バベルの塔」。本邦初演ということ、この曲を作曲した広瀬氏も演奏会に来られていました。なお広瀬氏は、ベルギーのレメンス音楽院大学にてヤン・ヴァンデルロースト氏に師事しているそうです。
本邦初演で、当然ながら私もはじめて聴いた曲ですが、なかなか迫力があって印象に残る曲で、「たぶん今日来た中高生たちの多くは、この曲をやりたがりそうだな〜」と感じました。
 
次は、おまちかね&最近大流行中の「マゼラン」、いかにも"海"っていう感じの曲ですね。
海といい、海の歌といい、海の男たちの歌といい、潮煙といい、ブルー・ホライズンといい、マゼランの未知なる大陸といい、パイレーツ・オブ・カリビアンといい、海の曲には漢のロマンが感じられるためか、流行りますよね。
そろそろ流行も一段落かとは思いますが、来年も全国各地で沢山の「マゼラン」が演奏されるのかな?
 
2部最初の曲はR.シュトラウスばらの騎士」でした。
ばらの騎士 - Wikipedia
R.シュトラウスといえば、アルプス交響曲やティルオイレンシュピーゲルの愉快ないたずら、サロメ英雄の生涯など、吹奏楽でも非常によく取り上げられる作曲家ですが、このばらの騎士も非常によく取り上げられる曲です。
 
最後の曲は、チェザリーニの「ハックルベリー・フィン組曲」でした。
海をモチーフに作曲されたブルー・ホライズンや、アルプス交響曲の作曲者であるR.シュトラウスの没後50年を記念して作曲されたアルプスの詩などが有名なチェザリーニ、氏の以前の作品に「トム・ソーヤ組曲」がありますが、トム・ソーヤに引き続きハックルベリー・フィンですか。。。
この曲は私もはじめて聴いた曲ですが、なかなか迫力があって印象に残る曲で、「たぶん今日来た中高生たちの多くは、この曲をやりたがりそうだな〜」と感じました。この日の演奏はいかにもプロの安全運転という感じでしたが、もう少し勢いのある演奏でも聞いてみたいと思いました。

さて、ハックルベリー・フィンといえば、ミシシッピ組曲(グローフェ作曲)第二楽章、ウルトラクイズでもおなじみの例のテーマ、ついつい「ニューヨークへ行きたいか〜!」という掛け声と、アメリカ帽(ウルトラクイズのときに被る帽子)が頭の中に浮かんでしまいます。ミシシッピ組曲も非常にアメリカの匂いを感じさせられる曲ですが、このハックルベリー・フィン組曲も同じくアメリカの匂いを感じさせられる曲でした。
ちなみに余談ですが、ラプソディ・イン・ブルーガーシュウィン作曲)をオーケストラ版に編曲したのはグローフェだとのこと。手広く色々とやっていたんですね。
 
アンコール一曲目は、R.シュトラウスの万霊節。そう、この日(11月2日)はキリスト教のお盆ともいえる「万霊節(死者の日)」でした。すべての死者のために祈る「万霊節」の前日の11月1日は聖人のために祈る「万聖節諸聖人の日)」で、その「万聖節」の前夜祭が「ハロウィン」ですね。ハロウィンって単なる「カボチャ祭り」じゃありませんよ・・・
 
アンコール二曲目は、アルセナール(ヤン・ヴァンデルロースト作曲)でした。ヴァンデルロースト氏は今年春の市音定期演奏会で「自作自演」していましたが、数年前の市音定期演奏会で「自作自演」したときのアンコール曲がたしかアルセナールだったような記憶が。