「お前はユダだ！！裏切り者のユダだ！！」は間違いでした？

裏切り者といえば「ユダ」と昔から相場が決まっています*1が、間違っていたかもしれないというニュースです

正典とされる４福音書ではイエス・キリストを裏切った人物として描かれているイスカリオテのユダですが、米国の科学教育団体であるナショナル・ジオグラフィック協会が解読した「ユダの福音書」には、全く違うことが書かれているそうです。この「ユダの福音書」は、エジプト中部の砂漠地帯で見つかったパピルス紙の束に66ページにわたって書かれているそうで、放射性同位体による年代測定で紀元後220〜340年に記されたと推定されるそうです。
「ユダの福音書」によると、ユダがイエスを告発した理由は裏切りからではなく、自分が処刑されることによって救済が完成されると考えたイエス本人からの指示によるとのこと。何かありがちな話ですね。
　
さてこの聖書、異端とされているグノーシス派の信仰に基づく聖書とのことです。たしかにこの説話、悪である肉体から善なる魂を解放せねばならないという、グノーシス主義的な色彩が強いような気が。
グノーシス思想に影響？を受けた作品といえば、新世紀エヴァンゲリオン。エヴァンゲリオン好きな人にはオススメの聖書かも。この聖書、近日isbn:4931450601で出版されるそうなので、良かったらどうぞ。

*1:「人間・失格」でも「お前はユダだ！！裏切り者のユダだ！！」というフレーズがありましたね