A列車で行こう
こんど所属する吹奏楽団の演奏会で、鉄分が高めな曲としてお馴染みの「A列車で行こう」を演奏することになりました。
ニューヨーク市交地下鉄A号線
こんどの演奏会では岩井氏編曲のニューサウンズ版を演奏しますが、この版を聞くと、複々線電化されたニューヨーク市交通局地下鉄A号線(8番街急行線[8th Avenue Express])を走る地下鉄ではなく、あまり路線規格の良くない田舎の非電化線区を走る蒸気機関車牽引の客車、もしくは単行ディーゼルカーを想像してしまいます。
でも「A列車で行こう」が作曲されたのは1941年なので、当時の路線規格や車両規格からすれば、こんな感じなのかもしれません。
- 作曲当時のニューヨーク市営地下鉄路線図
- 作曲当時のニューヨーク市営地下鉄の車両(R9くらいまでが戦前型)
1939年の段階でこんだけの地下鉄網を張り巡らすとは、恐るべし米の国。
アメリカの鉄道
車社会と言われ、今では鉄道が壊滅状態とされるアメリカですが、かつては激しく発達した鉄道社会で、日本の大手私鉄はアメリカの私鉄の経営手法を真似て発展したと言われています。ただ、アメリカ国内の鉄道の衰退が始まったのが1920年頃(日本の大正末期〜昭和初期)と、あまりにもその時期が早かったため、かつてのアメリカの鉄道全盛時代のことは忘れ去られてしまいました。
パシフィック電鉄
と書けば、「アメリカの鉄道はとっくに滅びてしまったんだ」と思われるかもしれませんが、世界最長の総路線長225,500kmを誇り、今なお貨物輸送においては陸上輸送の主役を占める、世界最大級の鉄道大国の一つだったりします。
ディーゼル機関車数重連が全長数キロにも及ぶ二段積みコンテナ貨車を牽引して最高速度120km/hで走るなんて、日本の鉄道からすれば信じられないような光景が繰り広げられています。。。