民謡を課題曲に

先日、日本民謡をアレンジした課題曲のネタをとある日記で見かけましたが、以前、吹奏楽コンクールの課題曲として、イギリス民謡を行進曲にアレンジしたという、ホルスト*1かウィリアムズ*2みたいな趣旨の曲が課題曲に採用されたことがありました。


ちなみにその曲に収録されていた曲は下記の3曲
・グリーンスリーブス
・埴生の宿
・アニーローリー
この三曲は、いずれも日本でも良く知られているイギリスの曲です。


これらの曲について、調べたところ、

グリーンスリーブス

原題ではGreensleevesと呼ばれるこの曲は、16世紀に作曲されたイングランドの民謡だそうで、吹奏楽界だと、吹奏楽のための第二組曲(G.ホルスト作曲)の第四楽章に出てくる曲としても知られている

これは問題なくOK。

埴生の宿

原題ではHome, Sweet Homeと呼ばれるこの曲は、1823年初演のオペラ「ミラノの乙女」のために、アメリカ人のJ.H.ペインが作詩、H.R.ビショップが作曲した曲で、間宮芳生氏らが音楽を担当した映画「火垂るの墓」に使われていた音楽としても知られている

・・・民謡じゃねー!
でも「鬼のパンツ」で知られる、トーマスクック社によってヴェスヴィオ山に敷設されたケーブルカーのコマーシャルソング「フニクリ・フニクラ」も、今ではナポリ民謡扱いだから、埴生の宿も民謡扱いでOKか?

アニーローリー

原題ではAnnie Laurieと呼ばれるこの曲は、W.ダグラスの詩にスコットランドの女性作曲家J.D.スコットが曲をつけた、スコットランドを代表する民謡

スコットランド民謡って、イギリス(≒イングランド[England])の民謡なのか???」と思って英語曲名を見ると「British Folk Song March」とのこと。「English Folk Song March」としていればアウトでしたが、これはセーフですね。

なおアニーローリーに関しては、ネット上では「民謡である」との説を取る意見が多かったのですが、バンドジャーナル(音楽之友社刊)の曲目解説では「民謡ではない」との説をとっていましたが。

*1:第一組曲&第二組曲

*2:イギリス民謡組曲