おけいはん 終楽章

先日、所用で「おけいはん」に乗って枚方まで行ってきました。ちなみに今日は行ってない訳だが。

さて京阪電車といえば、交通安全祈願で有名な「成田山」の御札。もちろんダブルデッカー車やテレビカーにも祀られています。このお札ですが、京阪電車だけではなく、京阪グループのバスなどにも祀られているようです。これで京阪グループも安泰ですね。

成田山といえば千葉の成田にある「成田山新勝寺」ですが、なぜ京阪電車成田山の御札が祀られているのかといえば、京阪香里園駅の近くに成田山の大阪別院があるからだそうです。ちなみに阪神西宮駅の近く、西宮神社の隣にも成田山の別院がありますが、だからといって阪神電車にはに成田山の御札は祀られておりませんが。

成田山不動尊(成田山大阪別院明王院)[交通安全祈願 諸願成就]



京阪電車沿線の交通安全スポットとして、成田山大阪別院と共に忘れてはならないのが、京阪八幡駅の近くにある「飛行神社」です。この神社がまた凄い! この神社は、わが国初の飛行機発明者で、世界の航空界の先駆者である二宮忠八氏によって、航空事故の防止・犠牲者の冥福を祈るために建立された神社です。

この二宮忠八氏ですが、1903(明治36)年にライト兄弟が世界で始めて有人飛行に成功する12年も前に、既に飛行機の模型を作成し、その模型を飛ばすことに成功しせていたそうです。彼は1891(明治24)年に「カラス型飛行器」という、ゴム動力によるプロペラ式の模型飛行機を開発しました。ちなみにプロペラ式による模型飛行機は、彼が開発した「カラス型飛行器」が世界初とのことです。

その後、さらに大型で人が乗ることもできる飛行機も作成しようとしたとのことですが、政府などからの支援を得られなかったため、彼個人の力では資金が持たず、残念ながら彼の飛行機は日の目を見ることはありませんでした。同時期の欧米では、飛行機の開発者たちに対し、市民からの資金援助、多額の懸賞金、政府からの惜しみない支援が行われていたにもかかわらず。

なお、彼の飛行機開発に関する経緯は下記の本が詳しいそうです。
吉村昭『虹の翼』

虹の翼 (文春文庫)

虹の翼 (文春文庫)


さて、ライト兄弟による人類初飛行によって華々しく幕を開けた航空機の時代ですが、それは同時に航空機事故の時代の幕開けでもありました。実業界で成功を収め、製薬会社の取締役にまでなった二宮忠八氏ですが、世界中で発生する航空事故の報を聞くたびに犠牲者の死を悼み、ついには神社を建立し、自ら神官の資格を取得して航空事故犠牲者たちの霊を慰めたとのことです。

以上、飛行神社の御由来。エエ話やなぁ。

そんな飛行神社ですが、この神社がまた凄いらしい。なんと鳥居は飛行機と同じくジュラルミン製! 本殿はなぜかギリシャ風神殿! 本殿には玉虫とトビウオをモチーフにしたステンドグラスが!

もちろん航空関係の奉納品も充実! なんと自衛隊機のエンジンや、全日空機のプロペラなどが奉納されています。神社に附設の資料館には、二宮忠八氏が開発した飛行機の設計図や、その模型、航空関係の部品、航空関係の文献類が奉納されています。

詳しくは下記のページを参照のこと
http://homepage1.nifty.com/hon/2/2-023/2-023.html
http://www5f.biglobe.ne.jp/~nekonyann/kyoto_g025.htm