いまだに抜けない悪い癖

中学時代に買った楽器の話を書いていると、中学生の頃からいまだに抜けない私の悪い癖を思い出してしまいました。

吹奏楽界には「音は大きければ大きいほうが良い」とか、「高い音を鳴らせる奴が偉い」とか、「楽譜は黒くてページ数の多い方が偉い」という風潮が存在しますが、ささいな事でも人よりも劣っていると思われるのが嫌な中学生のこと、私もご他聞に漏れずそのような風潮に影響されていました。
さて、私の吹いているクラリネットですが、他の楽器よりも比較的高い音が鳴り、また楽譜も真っ黒で他の楽器よりもページ数が多いのですが、残念ながら金管やサックスなどと比べればあまり音は大きくありません。また当時在籍していた吹奏楽部はクラリネットの人数が少なく、クラリネットパートの音量不足が問題となっており、他パートがクラリネットだけでは音量が不足している部分をカバーしたりしていました。
今から考えれば非常にバカらしい話なのですが、当時の私にとってこの事実は非常に悔しかったようで、どうすれば少しでも大きな音が出せるようになるのか、どうすればトランペットやサックスに負けないだけの音量が出せるようになるのか、あれこれと頭を捻っていました。

「そもそもクラリネットはそんなに大きな音を出す必要が無い」という衝撃の事実を認識したのは、その数年後のことでした。だからこそ吹奏楽では他の楽器とは違い、クラリネットがあれだけの大人数で同じ楽譜をカバーすることが許されているんだけど。
そんな現実にもかかわらず、「少しでも大きな音を出すぞ」や「ペットやサックスに負けないだけの音量を出すぞ」などと無駄なことを考えていた私がアホでした。
 
そんな今でも昔の悪い癖はなかなか消えないようで、いまだに後ろから他のパートにガシガシ吹かれると、ついつい「負けてられるか!」というモードに突入してしまいそうになります。そういうときは心の抑制が吹っ飛んでしまわないよう、必死になって抑えつけないといけないので大変です(汗)