ありがとう、そしてさようなら「冥王星」

水金地火木土天海冥」と親しまれてきた冥王星ですが、ついに惑星の座から降格し、単なる小惑星になるそうです。

先日から話題になっている、現在チェコの首都プラハで開催されている国際天文学連合IAU)総会で討議されている惑星の新たなる定義案ですが、提出された惑星定義の修正案では、1930年の発見以来、惑星として扱われてきた冥王星小惑星に格下げし、惑星数を現在の9個から8個に縮小する内容が盛り込まれる見通しだとのことです。
 
実は地球の月よりも小さく、どう見ても海王星以遠天体(エッジワース=カイパー・ベルト天体)なのに「歴史的経緯」から惑星認定されてきた冥王星ですが、冥王星よりまだ遠くに「2003UB313」という冥王星より大きな外惑星が見つかったことにより、にわかにその座が危うくなってきました。
冥王星を惑星の座に留めるため、「実は冥王星カロンは二重惑星だった!」といったガミラス-イスカンダル連星系に在住のデスラー総統も真っ青になる斬新な解釈や、「小惑星帯にある巨大小惑星のセレスがついに惑星に格上げ!」といった今更感が漂う惑星定義が唱えられましたが、科学に歴史的配慮は馴染まないためでしょうか、この定義案にはいろいろと無理があるらしく、冥王星を除外する方向で話が進んでいるようです。